誰かを護れる、そんな人に私はなりたかった。
(ビビside)
とある路地の一角に、私"たち"は集まった。
連絡をとりあったわけでもなく……自然に導かれた。
私とシヴァ、帝……そして、黒兎。
〈まさか……ここまで使徒が具現化してるなんて思わなかったわ。〉
〈……そうだね。〉
〈ヒャハハハッ、またお前らと出会うハメになっちまうとはなァ?〉
〈相変わらず耳障りな喋り方ですね、黒烏……いや、今は帝と言いますか。〉
〈テメェこそ硬いんだよ、兎。〉
烏と兎は相変わらず仲が悪いのね。
〈話を戻すけれど……この世界に来たからには忘れていないわね?〉
私の言葉に、誰も言葉を発しなかった。
〈私たちが選んだ契約者を……護らなければならない。
もう二度とあの時のようにならないように。〉
〈……分かっている。〉
〈しゃあねェからなァ。〉
〈はい。〉
私は……私たちは一度間違えた。
それをみな理解しているからこそ……私たちは誓ったの。
次、私たちが世界に具現化したその時は、見極める傍観者になると。
〈……ところで、君は決めたの?〉
〈はい。もう決まって"は"います。〉
〈"は"ってことは、まだ契約結んでいないのかしら?〉
〈はい。まだ弱りきっていないのです。
ですが……いずれそうなってしまいます。〉
〈貴女の予知は外れないものね。〉
〈でェ?ソイツは誰なんだァ?〉
〈その方は……_____。〉
やはり、交わってしまう運命……なのかしら。
それにしても、あまりにも残酷すぎるわ。
その中心にはいつだって……あの子がいる。
私はまた同じ道を歩んでしまうのかしら……。
〈それに、他の3匹も契約を結んだようですよ。〉
私たち7匹が揃った時……この世界は動き出す。
end