恋人未満のルームメイト(大きな河の流れるまちで。リメイク版)
そして、「20分経った。」と私を急かす。

はいはい。

手を念入りに洗ったリュウをクベースの反対側の窓に立たせ、上側の丸い窓(上側の窓が清潔。となっている。)から手を入れさせ、温まった空気が逃げ出さないように窓をキュッと狭く絞る。

「泣かせないでね。
先に聴診器当てるから。」と注意する。

リュウはそっと頭や、頬に触れる。
ベビーが目を開く。
こら、起こすな。
ベビーが手を動かしているところにリュウが指を持っていくとベビーはシッカリ指先を掴む。

リュウは声を出さずに叫ぶ
「俺の指つかんでる!
すげー、絶対俺を見てる!」

…まだ、ベビーの目が見えてないのは分かってますよね。
そんなことはおかまいなしに興奮している。

「可愛いぞ、絶対美人になる!」と口をパクパクさせる。

私は相手にせず、仕事を続ける。
…オシッコしてる。
腎臓や、膀胱がとりあえず、機能してるってこと。
西島先生に
「排尿ありました」と報告する。
西島先生もホッとした顔をして、
「はやくウンコもしてほしい」と笑った。

オムツを替え、手を洗ってから、リュウの手を引っ張り出す。
名残惜しそうだ。

「また、今度ね。」
と子供に言い聞かせるように言うと、リュウは頬を膨らませた。
つい、笑ってしまう。

西島先生は
「君たち、本当に付き合ってないの?」と私達を見る。
「付き合ってませんってば」と私は否定し、リュウは
「今のところは、そういうことらしいです」と笑って、出て行った。
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