三月の雪は、きみの嘘
「あのさ。ウソばっかつくのって疲れない?」
その言葉の意味が一瞬わからなかった。
けれど、胸がギュッと締めつけられたみたいに痛くなって、無意識に手で押さえていた。
……今、『ウソ』って言った?
廊下と足元を見つめながら考えるけれど、思いもよらない言葉に考えがまとまらない。
恐る恐る頭を上げると……。
「マジ?」
ぽつりとつぶやいた。
すでに拓海くんは目の前にはおらず、遠い後ろ姿になってしまっていた。