どきどきするのはしかたない

…課長。

ブー、ブー、…。あ。慌てて携帯を取りにソファーに走った。
…あ、課長だ。

【今朝は素っ気ないメールしか出来なくて悪かった、ごめん。
朝から片付けないといけない書類があって、…つまり、月曜にサボってしまったからその付けだな。月曜の夜から涼葉と好きに過ごしてしまったから、やるべき事をしていなかった俺が悪いんだけど。
機嫌が悪いとかで返信しなかった訳じゃないから。これも遅くなってからだから駄目だよな】

あぁ…課長…。課長、まだ仕事をしているのだろうか。
休み明けの仕事の残りっていうのも重なっていたから…か。
見てはいなかったけど、随分課長宛ての電話も架かって来ていたようだったし。こんな時、部屋に帰ったら、食べられるご飯があって、お風呂にも直ぐに入れてみたいだといいんだろうけど…。

【知らなかったとはいえ、手を止めさせてしまうメールをしてすみませんでした】

しかも、くだらない事で、だ。これ以上、言えない。
疲れているだろう事も、まだ会社なのか、部屋なのか、ご飯は食べたのか、何も聞けない。
私は何も出来ない。ただ聞いてそれで終わり。
課長には、課長をフォローしてくれるような、気の利く人が合ってる。その事は、よく解った。嫌というほどだ。
私は気が利かない。…好きなだけ。頑張ろうとする気が起き辛い人間。…甘く溺れているだけ。本当に好きなら努力しようとするはずなのよ。
甘え癖を減らして、やる気を起こさせるスイッチはどこにあるんだろう。

ただ会って、楽しい時間を過ごすだけを望んでいる。それからの進歩が無い…。それは…好きでも好きじゃ無くても、身体の合性が良ければいい、にならないだろうか。…前は今みたいなメールのやり取りもして無かった。ただ、呼ばれる時のメールだけだった。
…その受け身な感じでいいと思っていたんだった。

ブー。

【もう、寝るのか?まだ早いか】

あ、…。

【まだ全然起きてます。早いです。お風呂だって、まだですから】

【そうか。そうだよな、まだ寝るには早かったな。少しだけ、寄っても大丈夫か?】

え?
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