どきどきするのはしかたない

毎回、うーんて思う事ばかり言われてるようで。
私は、あ、とか、え、とか、…戸惑うような変な返しばかりしてるけど。

雨に濡れて帰った日…七草さんは私が泣いていた事を知っていた。
まあ、あれだけグスグスズーズー言わせてたら、泣いているだろうと予測もつくだろうけど。
泣いていた原因も知っている感じもしたし。
それも…女が泣いているとすれば、その原因は失恋に行き着き易いとは思うけど。

…。

上手く言い当てられただけの事かも知れない。解りやすい事…。
きっとそうだ、そうに違いない。

…。

風邪…またぶり返したのか…。それも偶然当たってるって事なのかな。
また私がカクテルを飲んでいたから…。
上手くいってない恋愛をしてるんだ、くらいの事は、バレている気はする。
ベランダで泣いたり溜め息ついたり…幸せでは無いって、解り易いと言えば解り易い。

やっぱり私は、課長に返事をしないといけないんだ。
結婚も無くて、課長にも初めから好きだったと言われたら…。
普通は、あぁ良かったって、胸に飛び込めばいい事なのに。
でも…課長は絶対あったであろう結婚話を、私には言ってくれて無かった。言えない理由があった…、私には知られたくない…。
理由はどうであれ、それって隠していた事になるのかな。私の立場がどうだったかって事か…。身体だけの関係なら、言わなくてもって事か…。
言わなかったのは当たり前…。結婚を決めたら、常識的に私とは終わりになる。私がそれを望まない。
それでも結婚話がある段階で、私とは続けたいと言った。
それは…私に、強い思いを持っていてくれたからって、素直に思えばいいの?
では、結婚話は何故無くなったの?
断れないような話だったから、結婚するって私に言ったとしたら。

それを、課長が断った…。
…。

部屋に戻って携帯を手にした。
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