どきどきするのはしかたない

とにかく、慌てず騒がず…落ち着いて身支度を整えた。
こんな感じで大丈夫かな。
あまり頑張り過ぎるのも、いかがなものか、だ。

【お待たせしました。今から出ます】

【解った。気をつけてな】

は〜い。…何か、持って行った方がいいかな。
直ぐランチに行ったら、その後は部屋に戻るのかな、そのままどこかに行くのだろうか。
んー、あまり甘くない物なら課長も少しは食べるかな。
何か手土産になる物は。…渋い物で…お菓子…。
抹茶のラングドシャ…。そうだ、それを買って行こう。
土曜に課長とランチ。初めての事だ。


寄り道してたから、ちょっと予定より遅くなったと思う。
課長…。

ピンポン。

「いらっしゃい、涼葉」

…課長。

「遅くなりました。更に遅くなりました。…課長。ごめんなさい」

「大丈夫だ」

「あの、これ、お土産です」

お菓子の袋を渡した。

「有難う。気を遣うな。これはこのままで大丈夫な物かな…」

「はい、大丈夫です」

「では、有り難く頂いて。このまま直ぐ出よう。近くだから歩くけど、…足は痛くなってないか?」

「はい。大丈夫です」

仕事の時とは違うヒールを履いていたから心配してくれたのだと思う。
流石の心遣い。さりげなくて、嬉しいです。

課長が鍵をしているのを待っていた。

「ん、じゃあ…行こうか」

わ、自然に手を繋がれた。

「はい」

やっと…デートですね。
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