王様と私のただならぬ関係
「そうなのか?
 だって、お前、俺のものになるんだろう?」
と秀人は不思議そうに言ってくる。

 ……やめてください。
 どきりとしてしまうではないですか。

 随分、この顔にも耐性が出来てきたので、普通の男の人に言われているような感じになってきた。

 今までなにを言われても、ポスターか彫像に言われている感じだったのだが……。

「じゃあ、今日は帰る」
と言って、秀人は口にキスしようとしてやめ、額に軽く口づけてきた。

 立ち上がり、水槽を見て、
「明日香、大きくなったな」
と呟く。

 やめてください。
 私が太ってってるみたいなので……。






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