王様と私のただならぬ関係
「だいたい、ケーキ固くしてるのはおばあちゃんですよ。
おばあちゃん、ベーキングパウダー入れずに作るから」
「それ、実は巨大なクッキーとかせんべいなんじゃないの?」
と話を聞いていたらしい緋沙子が後ろのテーブルから言ってくる。
「ほら、お土産にたまにもらうじゃない。
歯が折れそうな奴。
トンカチで割らないと食べられないせんべいとか」
「伊賀の堅焼きせんべいだろ?
忍者が食べたとかいう」
と妙なことには詳しい大地が言う。
忍者が食べた、ところが彼的にはポイントなのだろうな、と思って聞いていた。
「でも、おばあちゃんのケーキは、固くても、味があって、美味しいんですよ」
でも、それで、こいつを撲殺しかけたんだよねー、と事情を知る人間たちの視線が一斉に、ケーキも角煮も凶器に変える明日香の手を見、大地を見たが、誰もが口に出すことなく、沈黙していた。
おばあちゃん、ベーキングパウダー入れずに作るから」
「それ、実は巨大なクッキーとかせんべいなんじゃないの?」
と話を聞いていたらしい緋沙子が後ろのテーブルから言ってくる。
「ほら、お土産にたまにもらうじゃない。
歯が折れそうな奴。
トンカチで割らないと食べられないせんべいとか」
「伊賀の堅焼きせんべいだろ?
忍者が食べたとかいう」
と妙なことには詳しい大地が言う。
忍者が食べた、ところが彼的にはポイントなのだろうな、と思って聞いていた。
「でも、おばあちゃんのケーキは、固くても、味があって、美味しいんですよ」
でも、それで、こいつを撲殺しかけたんだよねー、と事情を知る人間たちの視線が一斉に、ケーキも角煮も凶器に変える明日香の手を見、大地を見たが、誰もが口に出すことなく、沈黙していた。