キミと秘密の交換恋日記
その疑問をまたノートに書いて、隣のアレイに見せた。

アレイはわたしのノートになにか長い文章を一生懸命書いている。

アレイが何を書いているのかその間気になった。

しばらくして、アレイからノートが戻ってくる。

――遠い席の女の子が貸してくれようとしてたんだけど、下心が見えたから断った。その子が見るものなくなるし――

アレイから帰ってきた返事にもわたしは納得した。

アレイの使った下心と言う文字がおかして、いらない返事をまたわたしはノートに書いた。

――わたしも下心ですが?――

アレイはそれを見て小さく笑い、またいらない返事を返してくる。

――これ以上、返事をすることの話題って他に何があっただろうか。

しばらくして、アレイから返事が返ってきた。

わたしはそれをみると顔が真っ赤になってしまう。

――なんか、秘密のチャットしてるみたいですね。――

この文章にはなんとも返すことができない。

話をスルーされたから。

わたしは真っ赤になる気持ちを誤魔化すようにして黒板に書かれていた授業の文章の板書をし始めた。

アレイもわたしを一瞬だけ見て板書を始める。

アレイが一瞬のうちに何を思ったのかは知らない。
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