空の色をおしえて


いつもどこかわたしたちの間には、薄い膜で隔たれているような感覚があるように感じていたのに、今はそれがなかった。

初めて、秋人の剥き出しの感情をぶつけられて、正直戸惑いを隠せない。


嬉しいのか、悲しいのか、もはや自分の思いすら分からなくなっている。

やっと気持ちを通わせることが出来たのが、なぜこんなタイミングでなくてはいけなかったのか。

運命の赤い糸は永遠に繋がることはない、そう暗示されているような気さえする。





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