春が来たら、桜の花びら降らせてね
「駄目……かな」
「っう……」
駄目というより、私はそんな感情を向けられるような人間じゃない。
みんなと同じでない私は、琉生君には釣り合わないし、私は琉生君のことを友達としか見ていないから。
好きは好きでも、たったひとりに向けるモノじゃない。
恋とか愛とか、そういう対象に向ける好きでないことは明白だった。
でも、それをどう伝えればいいのか、私は悩む。
「おいなんだー?」
「なんか、他クラスの男子が原田さんに告ったらしいよ」
なにやら、周りが騒がしくなった。
「え、マジかよ!って、あれ斉藤じゃね?」
「斉藤って……B組の秀才じゃん!」
困っていると、クラスがざわめき始める。
こっそり視線を向ければ、他のクラスの生徒まで集まっているようで、まるで芸能人にでもなったかのような気分になった。
うわぁ、どうしよう……。
早く何か言わないと、どんどん注目の的になる。
だけど、言葉が出ない。
嫌な汗が背中を伝う。
緊張して体に力が入り、小刻みに震えだす。