キミに捧げる愛の言葉
水無月旭くん。
名前からしてかっこいいけど、名前に劣らず整った顔。
あまり話したことはないから性格は知らないけど、男女平等に仲がいいからきっといい人だと思う。
「ほんとごめんっ!痛いとこある?」
__ドキッ
水無月くんは私と同じ目線までしゃがみ目を合わせてくる。
「おーい、水無月!練習始まるぞー。」
先輩…かな。
水無月くんは焦ったように、でもその位置は離れず返事だけをする。
「あの…もう言ってもいいよ?」
「うーん。…ほんとに痛いところない?」
「うん、ない!」
「途中で倒れるとかなしね?」
「大丈夫だよー!私丈夫だからっ。」
利き手でピースを作りぐいっと水無月くんの前に突き出す。
すると安心したのか、すっと立ち上がる。
「立てる?」
彼の手が私の前へと伸びてきた。
その意味を察知し、静かに手を重ねてみる。
瞬間私の身体は浮き上がり、いつの間にか両足はしっかりと床についていた。
色白で細身でも、やっぱり男の子なんだな。
「じゃあ、具合悪くなったら言って?
本当にごめん。」
__最後まで心配そうな微笑みを残して、彼の背中は仲間の方へ走り出す