素直になるのはキミにだけ
「よしっ、行くぞお前ら!」




「精一杯楽しむぞー!!」




“ 4 ” と書かれた部長の背中は、他のどのセンパイよりも大きかった。




「沙弥センパイ」




トントンと肩をたたかれて振り向くと、そこには秋本がいた。




「え?」




秋本は無言であたしにこぶしを突きつける。




「沙弥センパイも、グーにして」




そういって、あたしの手を半ば強制的にグーにした。

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