浅葱色の忍
翌朝



「よし!めっちゃええおかんになったる!」



久しぶりにやる気がみなぎった




「手伝います!」



「ええーー!!姫様駄目ですよ!!」



「いいから!いいから!」




料理を手伝い

女中達に出産の話を聞いた

1つとして同じでない話が面白かった




美賀子にも教えてあげよう




美賀子が甘いもの好きというのは
有名で、ちょっと甘めのみたらし団子と
お茶を煎れ


初めて美賀子の部屋に向かった




「どうぞ」



美賀子の声に襖を開けると




慶喜がいた






2人分しかない





「あ……あの、コレ2人でどうぞ!」



お盆を置いて、部屋を出ようとした




「え!烝華様!ご一緒に!!」






呼びとめてくれたのは、美賀子だけ



「いえ、お邪魔になりたくないので」



つい、本音が出てしまう



「烝華様!!阿部様がお見えですよ!
どこですか!?」



女中の呼ぶ声に、首を傾げる



「阿部… 何で急に…」


「早く行けよ」


慶喜に促され

イラッ



「うっせぇな!!」


「お前!口に気をつけろって!」


「チッ わざとじゃないのに
ちょっと邪魔されたからって!」


「はぁ!?」


「クスクス ご姉弟のようですね」



美賀子…… それ、傷つく


まぁ 悪気なくいい意味でなんだろうけど

















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