black×cherry ☆番外編追加しました
「とにかくね、あなたにとっていいお話なのは確かですから。
くれぐれも、あなたの軽率な行動でこのお話を破談になんてしないでちょうだい。早川先生があなたの夫になってくれれば、これ以上の安心はないわ。
病院も継いでいただく予定だし、ご両親だってとても喜んでくださってるのよ」
(そこまで話が・・・)
「どうして?」と反抗したい気持ちで心はいっぱいになるけれど。
おばあさまが怖い私は、またも言葉を飲み込んだ。
「じゃあ、そういうことですからね。桃子さんも、くれぐれも咲良のことはしっかりとしてくださいね」
声をかけられ、ママはキッチンから顔を出し、「はい」と静かに頷いた。
陰りのある顔。
ママも、おばあさまには逆らえないのだ。
「それでは失礼するわ。桃子さん、ごちそうさま」
そう言うと、おばあさまはリビングを出て隣家へと帰って行った。
玄関先でその後ろ姿を見えなくなるまで見送ると、緊張の糸がプツリと切れた。
「はあ・・・」
思わず、大きく息をもらしてしまった。
すると、「黙っててごめんね」と、ママがつらそうな顔で目を伏せた。
「婚約のこと。おばあさまに、『自分が言うまで黙ってて』って頼まれていて・・・」
「ママは、知ってたんだね・・・」
「・・・うん。ごめん・・・」
謝ってくれるけど、私の気持ちは複雑だ。
おばあさまに逆らえないのはわかるけど、娘の婚約話を黙って進めていたなんて。
「困るよ・・・。こんなに突然、結婚の話が出るなんて・・・」
「・・・ごめんね。でもね、おばあさまは、あなたの将来をとても心配しているの。咲良がまた、ヘンな男の人に騙されたら大変だって」
くれぐれも、あなたの軽率な行動でこのお話を破談になんてしないでちょうだい。早川先生があなたの夫になってくれれば、これ以上の安心はないわ。
病院も継いでいただく予定だし、ご両親だってとても喜んでくださってるのよ」
(そこまで話が・・・)
「どうして?」と反抗したい気持ちで心はいっぱいになるけれど。
おばあさまが怖い私は、またも言葉を飲み込んだ。
「じゃあ、そういうことですからね。桃子さんも、くれぐれも咲良のことはしっかりとしてくださいね」
声をかけられ、ママはキッチンから顔を出し、「はい」と静かに頷いた。
陰りのある顔。
ママも、おばあさまには逆らえないのだ。
「それでは失礼するわ。桃子さん、ごちそうさま」
そう言うと、おばあさまはリビングを出て隣家へと帰って行った。
玄関先でその後ろ姿を見えなくなるまで見送ると、緊張の糸がプツリと切れた。
「はあ・・・」
思わず、大きく息をもらしてしまった。
すると、「黙っててごめんね」と、ママがつらそうな顔で目を伏せた。
「婚約のこと。おばあさまに、『自分が言うまで黙ってて』って頼まれていて・・・」
「ママは、知ってたんだね・・・」
「・・・うん。ごめん・・・」
謝ってくれるけど、私の気持ちは複雑だ。
おばあさまに逆らえないのはわかるけど、娘の婚約話を黙って進めていたなんて。
「困るよ・・・。こんなに突然、結婚の話が出るなんて・・・」
「・・・ごめんね。でもね、おばあさまは、あなたの将来をとても心配しているの。咲良がまた、ヘンな男の人に騙されたら大変だって」