black×cherry ☆番外編追加しました
(・・・?)


「・・・ええっ!!」

千穂ちゃんが、驚いたような声を出す。

そしてしばらく考えてから、「わかった」と戸惑うように頷くと、突然、千穂ちゃんと岡本さんは猛スピードで残りのラーメンをすすりだす。


(!?急にどうしたの!?)


あっという間に、二人は熱々のラーメンを空にした。

そして汗だくのまま、「ごちそうさま!」と席を立つ。

「ごめんね、咲良ちゃん、オレたち、用事があったの思い出して」

「そ、そうなんだ!」

千穂ちゃんの目が、どこか宙を泳いでる。

たった一言なのに棒読みだし、明らかに怪しい感じがしてしまう。

さらに・・・。

「すみませーん!二人分だけお会計を。それで、ここ片付けて、この方も連れなんで、席、詰めてもらってください」

「えっ!?」

「はあ!?」

戸惑う私と黒崎さんには目もくれず、岡本さんはそそくさとお会計を済ませると、千穂ちゃんを引っ張って「じゃ!」と店の外へと飛び出した。

あっという間に、私と黒崎さんの間には、二人分の空席が。

「・・・っ、なんなんだあいつら・・・」

ガラスのコップを、黒崎さんは今にも握りつぶしそうだった。

けれどそれは独り言。

私には目もくれず、席を動く様子も見せず、知らんぷりをして再びスマホを操作する。


(岡本さん・・・!病院の時に続いて、この二人きりにする作戦、失敗二回目ですよ・・・!)


取り残されて二人きり。

黒崎さんの態度も冷たく、泣きそうな気持ちでどうしようかと思っていると。

「すみません、お客さん待ってるんで。早く、ここ詰めてもらっていいですか?」
< 237 / 318 >

この作品をシェア

pagetop