black×cherry ☆番外編追加しました
(・・・なんか、緊張する・・・)


以前連れてきてもらった時と、座っている場所は同じだけれど。

気持ちは明らかに異なっていて、緊張せずにはいられなかった。

「・・・なあ」

「は、はい」

「なんでそんな上品に食ってんだ・・・」

緊張のあまり、ちょっとずつ麺をすすっていると、黒崎さんが呆れたように聞いてきた。

心の中が、ばれているようで恥ずかしくなる。

「前はもっと豪快に食ってたろ。のびるぞ」

「そ、そうですよね・・・。すみません、なんか、緊張して・・・」

呟くと、黒崎さんは「なにが」とめんどくさそうに聞き返す。

「単なるラーメンだろ。緊張する食いモノか」

「いえ。食べ物じゃなくて・・・。黒崎さんが、隣にいると緊張します」

「・・・」

黒崎さんは、驚いた顔をした後に、呆れたような顔をした。

そして大きく息をはく。

「おまえが隣に来いって言ったんだろ・・・」

「!」


(そうでした・・・)


「すみません・・・食べます、普通に」

「ああ。おまえのことなんて見てないし。普通に食えば」

「はい・・・」


(もう、悲しい・・・)


普通ってどう食べるんだっけ、と、相変わらずぎこちなく麺をすすって食べていく。

味はもうよくわからない。

ただただ必死になって食べていると、隣で小さく笑う声がした。
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