black×cherry ☆番外編追加しました
「なんだ、食いたいのか」

「えっ」

「前、美味いって言ってたろ」


(あ・・・前に一緒に来た時のこと・・・)


そうだ。

あの時は、黒崎さんが餃子をひとつくれたんだっけ。

それを覚えていてくれた。

それだけで、嬉しい気持ちになってくる。

「食いたいなら頼んでやろうか」

「い、いえ!大丈夫です。そういうつもりで聞いたわけでは」

「・・・ふーん。じゃあ、オレ一人で食うわ」

そう言うと、黒崎さんは追加で餃子を一皿頼んだ。

そして、ほどなくして届いた餃子を、ぱくぱくとおいしそうに食べだした。

「・・・」

ラーメンを食べ終えたところだけれど、隣でいい香りがしていると思わずチラリと見てしまう。

黒崎さんはふっと笑った。

「やっぱ食いたいんだろ」

「!」


(・・・食べたかったわけじゃないけど・・・)


「見てたら、おいしそうだなって・・・」

「・・・ほら」

黒崎さんは、私の方にお皿をずいっと寄せてくれた。

迷いながらも、私は素直にお礼を言って、近くにあった取り皿にひとつ餃子をいただいた。

「・・・おいしい」

頬張ると、自然と言葉が漏れていた。

ここのお店は、ラーメンも餃子もやっぱりとてもおいしいと思う。

「いいよ、もっと食っても」

「いえ、ひろつれ十分れす。あいがとうございます・・・」
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