black×cherry ☆番外編追加しました
「おいしそう・・・」

呟くと、黒崎さんは近くに立てかけてあった箸を一膳渡してくれた。

お礼を言って受け取ると、「いただきます」と早速食べることにした。


(・・・ゴクン)


「おいしい・・・」

スープを飲んだ瞬間に、思わず言葉が漏れていた。

麺やチャーシューも続けて食べると、そのおいしさもひとしおだった。


(わあ・・・これ、本当においしい・・・)


初めて食べた味だった。

こってりとしてくどいけど、もっと食べたい!と後を引く味。

予想以上のおいしさに、嬉しくて箸が止まらない。


(ラーメン屋さんのラーメンて、こんなにおいしいものだったんだ・・・)


一心不乱に、麺をすすってしばらく夢中で食べていた。

ふと、視線を感じてはっとすると、黒崎さんが呆れたように私のことを眺めていた。

「・・・!」


(い、いけない・・・!お行儀が悪かったかな)


周りのことなど気にせずに、思わず夢中で食べていた。

そういえば、額から汗が流れてる。

お化粧もきっと崩れてる。

恥ずかしくなり、慌ててハンカチを取り出し顔を拭うと、黒崎さんがふっと笑った。

「想像以上の食いっぷりだな・・・。そんなに美味い?」

「は、はい。おいしいです」

「ふーん・・・。よかったな」

呆れているようだけど、どこか穏やかな顔だった。

それがなぜか、なんだかとても優しく見えて、不覚にも私はドキッとなった。
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