婚約指環は手錠の代わり!?
「ならかまわないだろう?」

「……はい」

帰る手段が絶たれれば、ここに泊まるしかないわけで。
……仕方ない。

 
シャワーを使うといいと、服を貸してくれた。

うちの狭いユニットバストは違い、広くて整ってる。
そういえば部屋も、広かった。
それなりに家賃、すると思うんだけど。
でも、海瀬課長からしたら大したことないのかもしれない。
営業は基本給プラス歩合制で、一課にいた頃はトップの成績だったらしいから。
三課の課長になっても、それなりに高い成績は出してるはずだ。

 
さっぱりと汗を流し、借りた服の袖を通すと、だいぶ大きかった。
確かに私が多少小柄なせいもあるが、海瀬課長のTシャツを着ると、ミニ丈ワンピースになる。
スウェットのズボンもハンパなく裾を折らなきゃいけなかった。

「ありがとうございました……」

「ああ」

浴室から出ると、海瀬課長は携帯から顔をあげた。
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