婚約指環は手錠の代わり!?
襟刳りが大きくて肩や胸が見えそうで押さえてる状態は思いの外、恥ずかしい。

「ベッドを使うといい。
僕はソファーで寝るから」

「いえ、そんな!
私がソファーで寝ますので」

慌てて片手を振って否定すると、海瀬課長の顔が近づいてきて、思わず半歩ほど下がってしまう。

「いいのか?
ここを通るたびに僕は、君の寝相を目撃することになるのだが?」

「……ベ、ベッドをお借りします」

恥ずかしすぎる!
変な格好して寝てたら、死ねる!

「最初っから素直に、そう云えばいいんだ」

にやり、海瀬課長の右頬があがった。

 
寝室のドアを閉めると、……はぁーっ、大きなため息が落ちた。

……もう絶対、お酒は飲まない。
こういう事態になるのが嫌だから、いままで避けてきたのに。
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