婚約指環は手錠の代わり!?
一緒に暮らしはじめて、初めて海瀬課長が泊まりで出張になった。

一泊二日。

二日目は早く終わる予定だから、会社に顔を出すというか、私を迎えに来るって。

 
ブブブッ、ポケットの中で震えた携帯を見ると、涼太から。

食堂で騒ぎをおこしてしまった日から、涼太とはあまり話してない。
メッセでときどきやり取りするくらい。
海瀬課長がいるからなんとなく、というのもあるが、涼太自身、担当を持つようになって忙しくなったのもある。

意外なのが、犯罪まがいで勝手に、自宅に帰った私を迎えにきたくせに、海瀬課長は携帯をチェックしたりしない。
自分に隠れて男と連絡取ったりできないだろ、とかいう変な自信。

まあ、そんなことを云われると、涼太と連絡取りづらいっていうのもある。

“今日、海瀬課長、泊まりで出張だって聞いたんだけど”
 
どこで聞いたんだろうね、そんなこと。
ああ、みんな二日も海瀬課長がいない! って喜んでたもんな。

“うん。
泊まり。
明日帰ってくるって”
< 99 / 136 >

この作品をシェア

pagetop