不機嫌なカレと秘密なつながり
黒ぶちの眼鏡の奥に見える目が鋭く、痩せた身体が神経質さを物語っていた

「あ、岸沼先生」

「小山内さん、こっちにきなさい」

「これはただの痣で…風呂場で転んだっていうか」

岸沼先生の目が細くなる

「言い訳は聞かない。こっちに来なさい」

あたしは立ち上がると、岸沼先生の近くに寄った

「全寮制に入ったというから、安心していたのに」

ぼそっと吐き出す岸沼先生の言葉に、あたしは眉をひそめた

は? 何を言っているの?

岸沼先生があたしの手首をぐっと掴むと、早歩きで校内を歩き出した

え? 何?

なんで、この人が怒っているの?

意味がわからないんだけど…何が起きてるの?

あたしは岸沼先生に引っ張られるがまま、保健室に連れて行かれた

保健室の白いベッドの前に立たされたあたしは、岸沼先生にどんっと肩を思い切り押された

「え?」

あたしはベッドに勢いよく倒れこんだ

保健室には保険医がおらず、あたしと岸沼先生の二人きりだった
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