不機嫌なカレと秘密なつながり
この学校に通うのだって、本家に頼んでお金の工面をしてもらったのに、無理だよね

『嫌なのか?』

「嫌よ」

『ごめんな』

「本当にどうにもならない?」

『ムリだ。お父さんだって、会社を倒産させないために岸沼君のところと契約したんだから』

倒産…か

あたしは、「わかった」と言って、父との電話を切った

倒産したら、父だけの問題じゃなくなるもんね

あたしの我儘で、倒産させるわけにはいかない…よね

彰汰にきちんと話したら、わかってもらえるかな?

見合い相手だからって言えば、理解してくれるかな?

『彰汰、ごめんね。父親の仕事の関係で、お見合いが決まったの。その人、あたしの身体に傷があっても結婚してくれるって言ってくれて。さっき会ってきて…もう、しちゃったから。彰汰とはもう無理。だからってバスケは辞めないでね』

夕方、送信したメールをあたしはベッドの中で、読み返した

重くないよね?

軽い感じのメールになったよね?

これなら、見合い相手が教師で、脅しているなんてメールからじゃ、読み取れないよね?
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