不機嫌なカレと秘密なつながり
「従兄の小山内 勇人さん」

「あいつが『従兄』?」

彰汰が勇人さんの背中を睨んだ

「知ってるの?」

あたしが彰汰の横顔を見つめる

「昨日、会った。親父の会社で」

「…え? なんで? 彰汰、もしかしてあれから無断外出したの?」

「したよ。姫歌の見合いを破談にするんで、ちょっと親父んとこに。そしたらあいつがいて…って、思い出すだけでむかつくから、もう言わない」

彰汰はくるっとあたしに背を向けると、歩き出した

「ちょ…ちょっと、言いなさいよ。気になるじゃない」

「嫌だ。言わない」

あたしは勇人さんのほうをちらっと見る

勇人さんがあたしの顔を見て、軽く手をあげると左右に振ってくれた

「彰汰、教えて」

「絶対、嫌だ」

あたしは、彰汰を背中を追いかけて下駄箱に向かった
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