不機嫌なカレと秘密なつながり
「馬鹿だよ。男って、好きな女のまえじゃ、馬鹿になるだろ」

「あたし、頭の良い人がいいんだけど?」

「無理だろ。俺、姫歌が欲しくて、欲しくて…それ以外、何も考えられないんだ」

彰汰があたしの手に、指を絡めてきた

温かい手が、すごく心地が良い

「彰汰、身体の傷痕、気持ち悪くない?」

彰汰が、右胸の傷にキスをした

「全然、見るたびにゾクゾクするよ。ああ、俺のモノだって嬉しくなる。この傷がある限り、俺は姫歌を縛れる。傷を理由に、俺の女でいてもらえる。姫歌は、俺だけのお姫サマなんだ。他の男になんか触らせるかよ」

「イカれてるって言われない?」

あたしは彰汰の頭を撫でた

「あ、勇人って人に言われた」

彰汰が、ふと思い出したように呟いた

「お前みたいなイカれポンチに、姫歌はやらねえって殴られた」

勇人さんの怒ってる姿を想像すると、あたしは肩を揺らして笑った

「笑うなよ。すげえ痛かったんだから」

彰汰は、恥ずかしそうに口をとがらせた

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