不機嫌なカレと秘密なつながり
「ちょ…彰汰!」

姫歌が俺の背中をばしばしと叩いてくる

「ああ、俺のお姫サマだ」

「ば…馬鹿じゃないのっ! 離しなさいよ。部活中なんだけど」

姫歌が俺の胸をぐいっと押し返した

「王子サマのお迎えかあ? もう帰っていいぞぉ。あとはそこら辺にいる一年にやらせるから」

首からタオルをかけているサッカー部の部長が、姫歌の肩をポンと叩いてから部室に入って行った

「え…あの…」

「帰っていいって」

「彰汰のせいだよ」

「帰ろう」

「もうっ…彰汰のせいだからね」

「はいはい」

俺は姫歌の肩を抱くと、校舎に向かって歩き出した

「ねえ、吐いたって平気?」

姫歌が心配そうに見てきた

「ああ、平気。もう吐いたし」

「具合悪いの? もう何年も風邪なんてひいたことないのに」

「風邪じゃない」
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