170回、好きだと言ったら。



せめてものフォローをすれば、小鳥遊さんは何度か瞬きを繰り返して、ふんわりと微笑んだ。


「やっぱり沖宮さんは面白いですね。
是非、僕の小説の登場キャラクターとして出させてもらいたいです」

「そんな! 恐れ多い…!」


慌てて両手を横に振れば、鞄に入れていた携帯が鳴り響いた。
そうだ、今潤さん達と来ていて…あたし迷子になっていたんだ。


「お友達ですか?」

「そうなんです…、迷子になってしまって」


潤さんからのメールは《迷子にさせてもうてすまへん。ペットショップまで来れるか?》と書かれていた。
もう一つ受信していたメールは小野瀬さんからだった。

《ごめん、はぐれちゃって…! とりあえず言われたペットショップに向かえばいいかな?》

二人に返信すると、あたしは小鳥遊さんへ視線を向けた。


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