170回、好きだと言ったら。
明らかにイラついた表情をこちらに向けた女の子三人に、あたしと小野瀬さんは最後まで視線を逸らさなかった。
あたし達のにらみ合いが終わったのは、朝のHRが始まるチャイムだった。
「……ありがとう、小野瀬さん。
あたし言いたいこととか全然言えなくって、代わりに言ってくれて凄い嬉しかった…!」
「ううん。沖宮さんはわたしを助けてくれたから。カフェの時だって、わたしの手を引っ張ってくれたでしょ?」
お昼休みにお礼を言えば、照れ臭そうに笑う小野瀬さん。
ついあたしまで頬が緩むと、小野瀬さんは「でも」と言葉を繋げた。
「…もし、これから先何かされたらわたしを頼ってね?
杜禰リマ先生の言葉でも、助け合いが大事だって書いてあったんだ」
「小野瀬さんって本当、杜禰リマさんの言葉が好きなんだね」
「勿論…! いつかは会ってみたいな、きっと素敵な人だと思うんだ。
あんなにも素敵な小説が書けるんだから」