私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
しげさんが、心配そうに見つめてる。
「やっと、目が覚めたんですね?
よかった」
私、眠ってたの?
泣きそうなしげさんに、大丈夫だからと声をかける。
「しげさん。
ずっとここに居ててくれたの?」
「もちろんです。かわいそうに。
でも、安心してください。
旦那様も明日、お帰りになるそうです」
身体はもう、何ともなかった。
起きて歩けそうだし、痛いところも何もない。
「そう」
でも、高陽さんのことを考えると
胸が痛んだ。
「しげさん。起き上がりたいの。
着替えるから支度してくれる?」
「ええ、そういたしましょう」
「それから、
智也がいたら呼んで欲しいの」
「はい。すぐに呼んでまいりますね」
あの人に、株を売ってくれと言われた。
しかもとてつもない大金で。
それも、大変なことだけど。
それよりも。