私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
「奈央、こっちに来てくれるかな?」
見つめ合ったまま、彼が言う。
「はい」
彼はきちんと正座をしたまま、こっちへおいでと私を呼んだ。彼の表情は硬くない。
むしろ柔らかくなった気がした。怒ってる風には見えなかったら、私は、安心して彼の横に座る。高陽さんが、改まって座りなおして言う。
「今日来たのはね、君に謝らなければならないと思ったからなんだ」
「謝るって?何を謝るんですか」
私はキョトンとして彼を見つめる。彼は、私を真っすぐに見つめて言う。
「君に乱暴な真似をしたこと。それから、君を疑ってたこと」
彼は、私の手を取った。そして、自分の手の中に包み込んだ。
「疑うって?」
「君には、付き合ってる男がいると誤解してた」
「付き合ってる男って、もしかして智也のこと?まさか」
彼は、私の質問には答えずに言った。
「これから、妻になる女性と打ち解けようという時に、
その……君の部屋で、
別の男が君と親しく話してた……
だから、それを見て、ついカッとなってしまった。すまなかった」
彼は丁寧に、頭を下げた。