私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
「奈央、もっとこっちにおいで」
「はい」彼の腕にすっぽりと包まれる。
「君は俺と結婚するのは嫌か?」
彼は、じっと私を見つめると、たった一言いう。
「急ぐ必要はないんだ。
無理に俺のこと好きにならくていい。
ただ、一緒にいるのは苦にならない、そんなふうになればいいと思う」
「はい……」
「奈央、家に帰ろう」
「高陽さん……」
「きみは、何も説明しなくていいんだ。
夫が妻を迎えに来たんだ。妻が家に帰るのに、理由なんていらないだろう?」
私は、はいと言って彼の胸に飛び込んだ。
何も言わなくていいそいわれて、どんなに嬉しかったか。
不器用だけど、この人の温かさが伝わってくる。
あったかい彼の胸に抱かれて、煩わしいことなんか、もうどうでもいいと思えて来た。