私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~
しげさん。

この家にずっと使えて来たお手伝いさん。母よりもずっと年上だろう。おそらく、この家の主だった祖父にずっと仕えて来たのだ。

高陽さんのことも、生まれた時から知っているに違いない。

そうなんだろうけど。ちびっこくてかわいい。

小さいおばあさんみたい。廊下の同じ位置に立つと、彼女が縮んで見えた。

しげさんは、私よりも10センチは低かった。背の高い、高陽さんと並ぶと身長差は余計にはっきりする。

「奥様」

「はい。何でございましょう」
しげさんに、くすっと笑われた。

ちょっと変だったか。

「お部屋でお休みになられますか?」

「はい。はい。そうします」
和室に逃げ込めば、この小さいおばあさんの力も及ばない。

そう気が付いて、すぐにここから逃げ出そうと思った。

「奥様。お荷物、2階の和室に置かれてましたが、寝室の方に移しておきました」
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