私たち政略結婚しました!~クールな社長と甘い生活~

彼が起き上がったので、上質フランネル生地のブルーのパジャマが見えた。

薄い白のストライプのラインが入ってる。

シルクじゃないんだ。

お金持ちって、みんなツルツルのシルクのパジャマ着てると思ったのに。

シルクじゃなくてもよく似合っている。

そして、どこから見ても格好いい。

彼が、体を起こそうとする。


「隣の和室で着替えるから、隠れなくても大丈夫よ」と私は答える。

彼は、そのままこっちに来るつもりなのかベッドの端に腰を掛ける。

そして、嫌でも私の視界に入って来た。

面白そうに薄笑いを浮かべながら、意地悪く私を見てる。

「奈央、こういっちゃなんだけど、毎日羽根布団を袋から出して、彼女が起きる前に元通りにするのは至難の業だと思うよ。しげさんより早く起きるのは無理だ」

「まったく。他人ごとみたいに言わないで」

「他人ごとだなんて思ってないさ。それから、もう一つアドバイスすると、そんな所に立ってると、風邪をひくよ」
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