あの夏の空に掌をかざして
「は、はーい!」
大きな声で返事をして、玄関先へ急ぐ。途中バッグを忘れそうになったけど、急いで持ってきて、あたしは玄関のドアを開く。
「……」
そこにいた日向は、おはようも言わずに、目を見開き、驚いた顔であたしを見つめていた。
「え…えーと、おはよ、日向」
沈黙に耐えきれなくなり、あたしは固まっている日向に話しかける。日向はハッとしたような顔で、あたしに挨拶した。
「おはようあかりちゃん、なんか、今日は雰囲気ちがうね」
「へ!あ、そうかなっ?」
自分でもテンパりすぎて、わざとらしいような気がしたけど、日向は微笑んでくれた。
「すごい似合ってるよ、あかりちゃん、可愛い」
かぁっと、全身の温度が上がっていくのを感じる。日向はいつも、あたしのことを褒めてくれるけど、服装を褒められたのは初めてだったので、すごく嬉しかった。
日向、気付いてくれた…!やっぱり楓に選んでもらってよかった!あとでお礼言っとこう!
「それじゃあ行こっか」
歩き出す日向の左隣を歩く。改めてチラリと日向の方を見ると、白Tに黒いスタジャン、ジーンズを履いて、靴はスニーカーという至って普通の格好だが、元のスタイルのよさもあってか、日向はかっこよく着こなしている。
~~っカッコいい!!直視できない!どうしよ~!!
でも、思ってるだけじゃ伝わらない。あたしがどんなにそう思っていても、言わなきゃ分かるわけないから、あたしは今日くらいは、もっと素直になろうと思った。
これは、その第一歩。
「ひ、日向もカッコいい!似合ってる!よ!」
ちょっとだけ上擦ってしまったが、日向は気に留めない様子で、あたしに笑いかけた。
「そう?ありがとう」
日向の横にいる恥ずかしさと、それよりも勝る嬉しさを胸に抱えながら、あたしは今日をめいいっぱい楽しもうと思った。
大きな声で返事をして、玄関先へ急ぐ。途中バッグを忘れそうになったけど、急いで持ってきて、あたしは玄関のドアを開く。
「……」
そこにいた日向は、おはようも言わずに、目を見開き、驚いた顔であたしを見つめていた。
「え…えーと、おはよ、日向」
沈黙に耐えきれなくなり、あたしは固まっている日向に話しかける。日向はハッとしたような顔で、あたしに挨拶した。
「おはようあかりちゃん、なんか、今日は雰囲気ちがうね」
「へ!あ、そうかなっ?」
自分でもテンパりすぎて、わざとらしいような気がしたけど、日向は微笑んでくれた。
「すごい似合ってるよ、あかりちゃん、可愛い」
かぁっと、全身の温度が上がっていくのを感じる。日向はいつも、あたしのことを褒めてくれるけど、服装を褒められたのは初めてだったので、すごく嬉しかった。
日向、気付いてくれた…!やっぱり楓に選んでもらってよかった!あとでお礼言っとこう!
「それじゃあ行こっか」
歩き出す日向の左隣を歩く。改めてチラリと日向の方を見ると、白Tに黒いスタジャン、ジーンズを履いて、靴はスニーカーという至って普通の格好だが、元のスタイルのよさもあってか、日向はかっこよく着こなしている。
~~っカッコいい!!直視できない!どうしよ~!!
でも、思ってるだけじゃ伝わらない。あたしがどんなにそう思っていても、言わなきゃ分かるわけないから、あたしは今日くらいは、もっと素直になろうと思った。
これは、その第一歩。
「ひ、日向もカッコいい!似合ってる!よ!」
ちょっとだけ上擦ってしまったが、日向は気に留めない様子で、あたしに笑いかけた。
「そう?ありがとう」
日向の横にいる恥ずかしさと、それよりも勝る嬉しさを胸に抱えながら、あたしは今日をめいいっぱい楽しもうと思った。