『誰にも言うなよ?』
「俺から離れるなよ」
「……うん」
雅人がいてくれると、心強い。
「ねえ、青山くん。ボクとどっちがたくさん退治できるか勝負する?」
「アホか。競ってどうする」
脳天気なレオのおかげで、少し緊張がほぐれる。
「あー。なんかヤバそう」
わたしは窓から目を背けているが、レオは外の様子をガン見している。
「ヤバイ……って?」
「校舎の中に入ってくる気だね」
そんな……!
これ以上ケガ人が出たらどうしよう。
あんな連中と鉢合わせになったらシャレにならない。
「警察がかけつけたところで、いつ収拾がつくか……わかったもんじゃないな」
冷静にそうつぶやく雅人に同意する。
「見ものだねぇ〜」
「またレオはそうやって面白がるんだからっ……」