『誰にも言うなよ?』
「は? それどういう意味」
聞き返したのは、菜々だ。
「……私、生徒会だから知ってるんだけど」
話し始めたのは、倉田千夏だ。
嫌な予感が膨らむ。
「模擬店をどのクラスでするかは、抽選じゃなかったの」
千夏の告白に、教室が、ざわつき始める。
「どういうこと?」
「じゃあどうやって選んだんだよ」
……やめて。
それ以上は、言わないで。
「実行委員兼、委員長の素行が良くなかったんだよ」
千夏っ……。
「はぁ?」
「そんな決め方なら、うちの委員長がぶっちぎりの勝ちだろ」
やめて。
「隠れて、いかがわしいお店で働いてることが、会長の耳に入ってしまったからだよ」
(……っ!?)
いかがわしいお店? なに言ってるの?
たしかに無許可でバイトしたよ。
それはダメなことだ。
だけどそれが、どうして
いかがわしいお店で働いてることになってるの?
「千夏、誤解だよそれ……」
「嘘つき」
千夏に、睨まれる。
なんでそんな怖い顔してわたしを見るの?