fantasista






「でも……戸崎はあたしのせいで……」




思わず口にした言葉が震えていた。





「……はぁ?

なんで山形のせいなんだ?」



「だって、あたしのせいで、戸崎が眠れなくなって……」




そう言いながらも真っ赤になった。

あの夜のことを思い出して。

こうやって戸崎に胸をときめかせているあたしと同じく、戸崎もあたしに焦がれてくれたのかな。



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