fantasista
「そりゃ、そうだろ。
大好きな女が隣で寝てるんだぞ?
理性保つのに必死だ」
「じゃあ、やっぱり……」
「それとこれとは関係ねぇ。
怪我は俺の責任だ。
怪我よりイエローカードがムカつく!
それより、お前がいなくなったら俺のメンタルが崩壊する」
その言葉に、思わず戸崎を見ていた。
こいつは、なに戸崎らしからぬヘタれたことを言っているんだろう。
笑い飛ばしてやろうかと思ったが、戸崎は頰を染めてあたしを見ていて。
その表情にきゅんとして、何も言えなくなる。