fantasista










それから月日が経った。

俺は念願のプロサッカー選手になり、何不自由ない生活をするものだと思っていた。

それでも、山形の存在が頭から離れなかった。




山形を忘れるために、数人の女とも付き合った。

だが、山形みたいに好きになれなくて、すぐに別れを告げた。

参加した合コンで美女に囲まれたりもしたが、山形のことばかり気になって、お持ち帰りなんて出来なかった。

こうして、山形に変わる女がいないことを実感し……

俺は山形を探すことを決意した。





山形に会ったら、絶対に伝えようと思う。

どれだけ俺が大好きで、どれだけ一緒にいたいと思っているのかと。





お前がいないと駄目なんだ。

俺はいつからこうも女々しい男になったんだ。



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