fantasista










戸崎とバッティングセンターに行った。

野球は専門外なのに、戸崎はなかなか上手だった、




「山形もやってみろよ。

ま、俺様には勝てねぇけどな」




自信満々に言う戸崎。

そして、もちろん戸崎に勝てるはずもないと思っていた。





だけど……

素早い球が飛んできて、勢いよくバットを振る。

すると、カキーンと気持ちいい音が鳴って、バットが沈み込んだ。




「……え?」




呆然としている間にも、あたしの打った球はみるみる遠くへ飛んでいって、「ホームラン」と書いてある板を揺らす。



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