好きだから……
「お前、殴られたいのか?」
俺はくくくっと笑う。
「ま。性格悪いのは否定できないか。絢以外のヤツに興味の欠片もねえし、絢を縛り付けるために額の傷で脅してたくらいだからな」
「最悪だな、あんた」
「お前も相当だぞ。青田をもっとしっかり抱きとめとけよ。そしたら、お前の言う素直でカワイイヤツになるんじゃねえの?」
「いうねえ、美島きゅ~ん」
「きもっ。ゲームの件は了解した。絢に渡しとく……が、無理させたらお前を殴る」
最後までコーヒーを飲んだ美島が、鞄を肩にかけると立ち上がった。
「どの口が言うんだか。絢を一番無理させてるヤツが」
俺の言葉にムッとしたのか、美島が俺の横を通る際に鞄をガツンと頭にぶつけていきやがた。
「あ、悪い。わざとだ」
「知ってる」
美島がニヤッと笑う。
「夏休み明け、青田が素直でカワイイ女になってることを楽しみしてる」
……たくっ、リア充男め。
俺はフラペチーノを飲みながら、スマホをズボンのポケットから取り出した。
ラインアプリを起動して、みどりのところを開いた。
『会いたい』と送るとすぐに既読になった。
『無理』
『だよな』
みどりとのやり取りが数秒で終わった。
ま、こんなもんだよな。と独りごちする。
9月にある模試にむかって結果を残したいと鼻息荒くしてんだもんな、あいつ。
朝から晩まで、塾に通って。
どうせ家でも勉強しまくって、睡眠も削りまくってんだろうよ。
その隙間に俺が入る余地はねえんだろうな。
塾に行けば、美島もいるし、本田もいる。同じところに通ってんだから。
俺は必要ねえよな。
見たい顔が、夏休みでも見られてんなら……。
俺はくくくっと笑う。
「ま。性格悪いのは否定できないか。絢以外のヤツに興味の欠片もねえし、絢を縛り付けるために額の傷で脅してたくらいだからな」
「最悪だな、あんた」
「お前も相当だぞ。青田をもっとしっかり抱きとめとけよ。そしたら、お前の言う素直でカワイイヤツになるんじゃねえの?」
「いうねえ、美島きゅ~ん」
「きもっ。ゲームの件は了解した。絢に渡しとく……が、無理させたらお前を殴る」
最後までコーヒーを飲んだ美島が、鞄を肩にかけると立ち上がった。
「どの口が言うんだか。絢を一番無理させてるヤツが」
俺の言葉にムッとしたのか、美島が俺の横を通る際に鞄をガツンと頭にぶつけていきやがた。
「あ、悪い。わざとだ」
「知ってる」
美島がニヤッと笑う。
「夏休み明け、青田が素直でカワイイ女になってることを楽しみしてる」
……たくっ、リア充男め。
俺はフラペチーノを飲みながら、スマホをズボンのポケットから取り出した。
ラインアプリを起動して、みどりのところを開いた。
『会いたい』と送るとすぐに既読になった。
『無理』
『だよな』
みどりとのやり取りが数秒で終わった。
ま、こんなもんだよな。と独りごちする。
9月にある模試にむかって結果を残したいと鼻息荒くしてんだもんな、あいつ。
朝から晩まで、塾に通って。
どうせ家でも勉強しまくって、睡眠も削りまくってんだろうよ。
その隙間に俺が入る余地はねえんだろうな。
塾に行けば、美島もいるし、本田もいる。同じところに通ってんだから。
俺は必要ねえよな。
見たい顔が、夏休みでも見られてんなら……。