溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 寝支度を済ませ、自室で雅哉さんに電話をかける。呼出音が数回鳴っても応答はなくて、諦めてメッセージを送ることにした。


【来週の土曜、楽しみにしてます。ところで、このサンプリングマリッジはもうやめてもいいですか? 雅哉さんが私との未来を決めようとしてくれているなら、続けなくてもいいのかなと思ったので】

 送信するとすぐに既読が付き、折り返しの電話がかかってきた。


《どうしたの、突然》
「もう帰ったの?」
《いや、まだ社にいる。ちょっと業務と出張が立て込みそうで、整理してた》
「お疲れさまです。メッセージ、読んでもらえましたか?」

 ガサガサと音がするのは、書類を捲っているからだろう。その奥で小さく聴こえるのは、雅哉さんが好んでいるジャズだ。
 気分転換に専務室で音楽を聴きながら、仕事をしていたのだと分かると、彼の日々が見えるようで胸の奥が締め付けられる。


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