溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「花澄」
「…………」
今、永井さんと顔を合わせたら、どんな声をかけられるんだろう。
心配をかけたくはないし、雅哉さんとのことに踏み込んでこられても困る。
それに……。
「っ!?」
強引に身体を反転させられて、仰向けになった私を永井さんは見下ろしている。
ベッドサイドで膝立ちになった彼は、私の頬に手のひらを添えてとても切なそうにした。
「俺でよければ、話を聞かせて」
私は下唇を少しだけ噛んで悩みを隠し、小さく首を振って答える。話を聞かせてと言われても、そういう体勢でもない。
「小泉先輩は、心をくれる? 花澄を心から愛してくれてる?」
目に見えない心の内を、永井さんは言葉にしてくれる。聞かれたくないことも、言われたくないことも全部。
「雅哉さんは……ちゃんと私と未来を、約束してくれていて」
泣きたくなんかないのに、目尻から伝う涙を止められなかった。