溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 おもむろに、雅哉さんはパンツのポケットに片手を入れ、見たことのない指輪を着けた。


「花澄。俺は、守るべき存在がある」
「……はい」

 それって、私のこと? 彼が着けている指輪は、この後私の指にも飾られるはずだ。


「お前との未来を約束したかったけど、現実的には到底無理で、先に約束した妻と子供、これから生まれてくる子供と生きていく」
「え……待って、雅哉さん」

 突然のことに理解が及ばず、取り乱しそうになる自分を抑える。


 雅哉さんは、私と二年前から交際を始めていて。
 私の今日までの二年間は、これからも彼と一緒にいるためにあった。

 サンプリングマリッジに参加したのは、他の誰でもない雅哉さんの頼みだったからで――。


「……トロい女は、こんな時でも面倒くせーな」

 いきなり態度を変えた雅哉さんの声に驚き、私はテーブルの上で彷徨っていた視線を上げた。


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