溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「今日、楽しかった?」
「……正直に言うと、楽しくなかったです。隣に座ってた玉田さんが苦手で……」
この二年、雅哉さん以外の男性とあまり接してこなかったから、久しぶりすぎて場に馴染めなかったせいしれないけど。
でも、永井さんが来てくれた時に安心感を覚えたのは……単に知り合いが来てくれたからだったのかなぁ。
「玉田が聞いたらヘコむだろうなぁ。アイツ、花澄のこと相当好みだったみたいだし。それで、花澄は誰がタイプだった?」
誰かと聞かれても……。玉田さんはあの調子で苦手なタイプだったし、他の男性陣とは少し話しただけ。同僚は楽しそうにしていたけれど、その輪に入りたいとも思わなかった。
答えようとすると、永井さんがアプリで日記をつけているのが視界に入って視線をそらす。見てはいけないのがルールだし、自分の日記も知られたくはない。
私は彼に背を向けて同じようにアプリを起動させ、今日の出来事や思ったことを綴りはじめた。