溺愛CEOといきなり新婚生活!?
二十一時を回った頃、バスタブに湯を張り、本を持ち込んで半身浴をする。昨日のお酒は抜けているけど、浮腫んだ脚を揉み解してから出た。
二十三時を過ぎても、彼は帰ってくる様子はなく、ベッドに入ってぼんやりと天井を見上げる。
昨日は自分に嫌気が差して落ち込んでいたはずなのに、彼と居たら笑顔になれた。
穏やかな気持ちで眠れたけれど、永井さんの心に七瀬さんがいると思うと妬いてしまいそうだった。
永井さんをもっと知りたいし、寂しかったり落ち込んでいるときは昨日みたいに包まれたいな……なんて。私、こんな女だったのかな。
【先に寝ます。明日は寝坊しないように早く起きますね。おやすみなさい】
おはようと言い合った日の終わりは、ちゃんとおやすみを言いたくてメッセージを送ってから、枕の横に携帯を置いた。