溺愛CEOといきなり新婚生活!?
共用部のない最上階は誰ともすれ違うことなく、上がってくるエレベーターの到着を待つ。
「今日は、とっておきの店に連れて行こうと思ってるから」
「どこに行くんですか?」
「着いてからのお楽しみ」
駐車場に行くものだと思っていたのに、エントランス階でエレベーターを降り、壁に滝が流れる豪勢なロビーを通って外に出た。
目の前の車寄せに真っ白なリムジンが停まっていて目が奪われた。一度、街で見かけたことがあるくらいで、私には縁のない乗り物だろう。
「社長、おはようございます」
声を掛けられた彼は、私の手を取って近づいていく。驚きが声にもならず、私は連れられるままにリムジンの前まで来てしまった。
「おはよう。今日は長くなるけどよろしく頼みます」
「本日も何なりとお申し付けくださいませ」
秘書の九条さんと同等に畏まった対応の運転手にエスコートされ、永井さんと私はリムジンに乗り込んだ。