溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「そっか。よかった……」
心底ほっとした様子で力の抜けた笑みを浮かべた彼は、ベッドに両腕を交差させて突っ伏した。
「私だって、七瀬さんと仲良くしてるんだろうなって思ってたから……連絡なんてできなかったし、早く帰ってきてくれないかなって……っ!?」
不意にぐらついた上体が、あっという間にベッドに戻され、永井さんが私の腕をつかんでいる。
「そういうことを言わないでくれる?」
「えっと、あの……」
「俺の気持ちを知ってて楽しんでるの?」
「ち、違っ……そうじゃなくて、本当に永井さんがどこにいるのかなって気になったりしてただけで」
遅くまで七瀬さんと過ごしてきた彼が、眉根に少しだけ皺を寄せて私を見つめている。