溺愛CEOといきなり新婚生活!?
九条さんの運転でやってきたのは、お台場にある洗練された五つ星ホテル。到着するなりドアマンがやってきて、降車する永井さんの頭が車にぶつからないよう、手を添えて出迎えた。
「こんばんは、永井さま。当ホテルへお越しくださいまして、ありがとうございます」
「こんばんは。車は九条に任せてあるので大丈夫です。それと、今日はこちらの女性を丁重にご案内いただけますか?」
「かしこまりました。申し伝えます」
いつ見ても素敵なスーツ姿の永井さんは、このホテルの雰囲気にぴったりだ。
気後れしそうな私をエスコートするように、彼は腕を貸してくれた。
ホテルに入ると、コンシェルジュの男性が深く頭を下げて挨拶をしてくれて、彼と少し話をしてから案内をしている。
「永井さん」
「ん?」
「いつもこんな素敵なところばかりで……」
「俺のことが知りたいんでしょ?」
そうだけど……やっぱり慣れないところじゃ緊張しちゃうなぁ。